鉛リサイクル

遮音・遮蔽用鉛板のリサイクル

私ども、遮音・遮蔽用鉛板の生産販売に携わっているものは、有用な金属である鉛板を一般環境に不用意に拡散させないために、遮音・遮蔽用鉛板の廃棄物からの鉛板のリサイクルに積極的に取り組んでいます。

1.鉛板の有用性について

  1. 高密度のため音の減衰特性が高く、又柔らかく剛性が小さいため共振現象もなく優れた遮音効果があります。
  2. 放射線の吸収能が大きく、放射線に対する遮蔽効果に優れており、原子力分野・医療分野で広く利用されております。
  3. 通常の金属のなかで一番柔らかく、優れた展性・延性を持っています。又、ほとんど加工硬化しないため常温でもっとも容易に加工できる金属です。
  4. 低融点(327℃)のため、再生する時は低エネルギーコストで済みます。
  5. 遮音・遮蔽以外にも、自動車用蓄電池用材料をはじめいろんな分野で使われており、現代生活には欠かせない物質の一つです。

2.鉛板の環境への影響について

遮音や放射線遮蔽に用いられる鉛板が使用時に、人体や環境へ悪影響を及ぼす可能性はありません。廃棄される場合でも、鉛板の適切な処理・リサイクルによってリスクの低減は可能です。又、「ROHS指令」、「WEEE指令」による鉛規制は、電子・電気機器に使用されているハンダ中の鉛が、埋め立て廃棄された時に溶出し、環境汚染が懸念されることから始まったもので、鉛板は対象とはなりません。

3.鉛板リサイクルのフロー図

鉛板リサイクルのフロー図
国内の電気鉛需要 2020年